カンジダは、酵母菌の一種で、皮膚、口腔、腟などの粘膜に感染することがあります。カンジダ感染症は、カンジダによって引き起こされる病気の総称であり、様々な部位に感染することがあります。
カンジダ感染症の症状は、部位によって異なりますが、一般的には、かゆみ、赤み、ただれ、痛み、腫れ、白い斑点や膿などが見られます。特に腟のカンジダ感染症は、かゆみや痛みが強い場合があります。
カンジダ感染症は、免疫力が低下している人や抗生物質を使用している人、糖尿病患者などに発生しやすく、予防のためには、適切な衛生管理や健康的な生活習慣を維持することが重要です。治療は、抗真菌薬の塗布や内服などが行われますが、再発を防ぐためにも、予防策をしっかりと実施することが重要です。
カンジダの症状
カンジダ感染症の症状は、感染が発生した部位によって異なります。以下に、主なカンジダ感染症の症状を詳しく説明します。
- 口腔カンジダ症
- 白いカスタル状の斑点や潰瘍が口内に現れる
- 口内が乾燥しているような感覚がある
- 口内が痛む
- 嚥下障害がある
- 腟カンジダ症
- 膣内がかゆくなる
- 膣内が痛む
- 膣内が赤くなる
- 白いカスタル状の分泌物が出る
- 不快な臭いがする
- 皮膚カンジダ症
- 赤い発疹やただれが現れる
- かゆみがある
- 痛みがある
- 皮膚が湿っているような感覚がある
- 爪白癬
- 爪が白く変色する
- 爪が分厚くなる
- 爪が脆くなる
- 爪の先端が欠ける
- 肺カンジダ症
- 発熱がある
- 呼吸が苦しくなる
- 咳が出る
- 胸痛がある
カンジダ感染症の症状は、人によって異なることがあります。症状が現れた場合には、早期に医療機関を受診し、適切な治療を行うことが大切です。
カンジダの感染経路
カンジダの感染経路は、一般的に以下のようなものが挙げられます。
- 消化器官からの感染
- 口腔内や胃腸などの消化器官にカンジダが存在している場合、口や便などを介して感染することがあります。
- 皮膚や粘膜からの感染
- 皮膚や粘膜が傷ついたり、潤いがある場合に、カンジダが感染することがあります。
- 例えば、膣や陰茎の皮膚、肛門周囲、足の間、指の間、口腔内などが感染の発生部位として挙げられます。
- 性行為による感染
- カンジダが膣内に繁殖している場合、性行為によって感染することがあります。
- 乳幼児期の感染
- 乳幼児期には、母親の腟内にカンジダが存在していることがあり、分娩時に感染することがあります。
- また、哺乳瓶やおしゃぶりなどの器具を共有することで、口腔内カンジダ症を発症することがあります。
- 免疫力の低下による感染
- 免疫力の低下している場合、カンジダが繁殖しやすくなり、感染しやすくなります。
- 例えば、HIV感染者やがん治療を受けている患者、高齢者などが、カンジダ感染症にかかりやすくなります。
これらの感染経路に注意し、衛生的な生活習慣を実践することで、カンジダ感染症の予防につながります。
カンジダの検査方法
カンジダ感染症の診断には、以下のような検査があります。
- 視診検査
- 口腔カンジダ症や皮膚カンジダ症の場合、医師が症状を観察して診断することがあります。
- 細胞診検査
- 取り出した分泌物や組織を顕微鏡で観察し、カンジダの菌体や胞子を確認することがあります。
- 培養検査
- 取り出した分泌物や組織を培養して、カンジダの繁殖を確認することがあります。
- 血液検査
- 重症のカンジダ感染症の場合、血液中のカンジダ抗原や抗体を測定することがあります。
これらの検査を適切に行い、診断を確定することで、適切な治療が行われます。また、自己診断や自己治療は避け、専門医に相談することが重要です。
カンジダの治療方法
カンジダ感染症の治療方法には、以下のようなものがあります。
- 抗真菌薬の内服
- カンジダ感染症の治療には、抗真菌薬が使用されます。例えば、フルコナゾールやイトラコナゾールなどの内服薬が使われます。
- 抗真菌薬の外用
- 皮膚カンジダ症や爪カンジダ症の場合、抗真菌薬の外用薬が使用されます。例えば、クロトリマゾールやミコナゾールなどが使用されます。
- 口腔内の治療
- 口腔カンジダ症の場合、抗真菌薬の外用薬や内服薬が使用されます。また、口内洗浄剤や口腔スプレーなども使用されることがあります。
- 症状の改善
- 症状の改善のために、痒みや痛みを和らげるための薬剤が使用されることがあります。
治療期間や方法は、症状の重症度や原因によって異なります。また、治療を行った後も再発の可能性があるため、再発予防のために衛生的な生活習慣の実践が重要です。最適な治療法は、専門医に相談し、適切なアドバイスを受けることが重要です。